トップへお気に入りに登録ご利用ガイドよくある質問サイトマップ 
▼あなたを絶品の品々へご案内いたします。 いらっしゃいませ ゲスト
絶品堂とは?Zeppinな嗜好品Zeppinな身嗜みZeppinな贈り物Zeppinな休日・癒しZeppinなナイトライフ
会員メニュー 今日の運勢 | お気に入り | 仲間を招待する | 登録情報 | 購入履歴
新規会員登録
メールマガジン登録 商品カテゴリ
ワイン
チョコレート&スイーツ
お取り寄せ食材
  一覧へ >>
贈り物カテゴリ絶品堂musiczeppindo 倶楽部
絶品な知識
お客様の声
芥川陽介的ライフ
JAZZとそのお話
編集者の言葉
どうすればお金持ちになるのか
Bio診断

私って誰?

  一覧へ >>
▼お問い合せ
03-5766-2371
info@zeppindo.com

全ての商品やサービスについて、絶品堂スタッフが親切・丁寧に対応いたします。お気軽にお問い合わせください。
ホーム

芥川陽介的ライフ
芥川陽介
コンサルタント(株)シンクアウト代表 年収2,000万
高校卒業後、アメリカへ留学。デューク大学でマーケティングとコンピュータサイエンスをダブル専攻する。卒業後は大手メーカー、コンサルティング会社を経て、29歳で独立。現在は広尾ガーデンヒルズで♂のドーベルマン"マイルス"と同居中。そろそろ結婚も考えているが、つき合っているGFはいずれも「帯に短したすきに長し」といった感じ…。

趣味…ジャズ演奏(cb.)とスポーツ(サッカー・ダイビング・テニスe.t.c)
愛車…メルセデスベンツE 240(仕事)・ジャガーJ(プライベート)

仕事を自己実現のツールと考えている彼の目下の懸案は、某大手自動車メーカーのコンペを勝ち取ること。ライバル会社はいずれも強力で、若手コンサルタントにとっては厚い壁である。だが、それゆえになおさら闘志を燃やしている。

前のページへ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 次のページへ
5-3
黙祷
何と言って遅らせてるのかは知らないが)ドアを開けて待ってくれている日本人アテンダントに向かって、タラップを上がっていった。日本人アテンダントの顔に笑顔はなかった・・
陽介を乗せたJALの向かう先は、何とまた・・フランスだったのだ!

モスクワ経由の夜間飛行で、翌日早朝ドゴール空港に着いた陽介は、空港でレンタカーを借りた。ルノーのにした。以前自分が乗っていたシトロエンが故障ばかりだったので、(多分同じようなもんだろう)とはおもいつつも、一応ルノーにしてみた、という訳。最近は生産ラインに、人の手ではなくロボットを多用するようになって、車の機関部分の精度は格段にアップした。日本車の十八番であった「壊れない車」はもう通用しなくなった。週末に乗るために、月〜金は修理工場の中、と言われたフェラーリでさえ、最近では故障しなくなったのだ。それと、ここ最近のルノーのF1での躍進があって、それがどう一般車に反映されているか、というところにも陽介はは興味もあったから・・
その日は気まぐれなパリのお天気・・しとしと降り続ける雨の中を、Saint Germainの公共駐車場まで一気に突っ走った陽介は、その走りに満足感を覚えた。やはり小型4ドアセダンなので、加速という意味ではファミリーCarの域を脱していないが、昔からの伝統である足回りは、それがさらに良くなったように思える。ドイツ車の硬さ・アメ車や日本車のフワフワ感・イギリス車のコーナリング、それらすべてをいい具合に調合したような、そんな感じだった・・予約もしていないHôtel de Seine(ドゥ セーヌ)に入って、一気にカウンターに着いてから思った「なぜこんなに急いでるんだろう?・・人は、何か人の為に何かをしてあげる時は、急ぐきらいがある?・・いや違う!単なる刺激的ドライビングのせい?・・」などと意味ものない事を考えながら・・「とにかく今夜の部屋を!ダブルでもツインでもどっちでもいいから・・え?何日滞在するかって?・・まだわかんないな!」とまくしたてた。カウンターの女性はつられて大声になって「わかりました。今確認してみますが・・待てますか?」(どこの世界に、部屋を頼んでチェックインする為にカウンターに来て、待てない客がいるだろうか?・・カウンター嬢にも、陽介のあせってる感が移ってしまったのだ)。それを感じた陽介はやっとおちついて、今度はあえてゆっくりしゃべってみた「メ・ル・シ・・ヴォク!」〜ホっとしたように、カウンターの女性は笑顔を浮かべ、陽介にキーを渡した。
Hôtel de Seineは、ひと部屋ずつインテリアが違う。その調和のとれた色合いがかもし出す洗練さは別格!フランク・シナトラが「I love Paris every moment.」と歌っているのも、案外こんな事からというのもあるな・・なんて思いながら、陽介は大理石のバスルームへGSMケータイを片手に入っていった。バスタブにお湯がたまるのを待ってる間、湯気に包まれながら香織にTEL・・「え?・・今?パリにいるの?・・また?、あのサプライズ戦法?・・でも、どうして?何の為に?仕事は?」〜香織の会話文の最後には、すべて「?マーク」がついた。

香織の手帳を読んだ事・それに対するお詫び・仕事はすっぽかした・キミの事が心配だ・とっても愛してる・それでキミがそんなに心優しい人だと知らなかった〜というような事を香織に一気に話してから・・「今、お母さん(実の母親)はどうしているの?」と、思わず聞いてしまったのだ!今そんな繊細な事を、声が切れ切れでつながりにくいGSMで聞くバカがいるか?と、言ってしまってから後悔したが・・意外と香織はケロッとして「ほら!先日あたし親戚の人と会ったじゃない。その時聞いたんだけど、お母さんはニュージーランドにいるらしいの」。ホっとした陽介は思わず「じゃ、行こう!ニュージーランドへ!」と、また言ってしまった・・「何で急にお母さんに?そりゃさぁ、私も会ってみたいけど」「・・だろ?」〜「そう言えば私のフライト、明々後日にオークランド行きよ。ここからダイレクトでね。そこでまた3日滞在してから東京戻りなのよね!人使いが荒いのよ!この会社はさぁ!」「すごいねー!やっぱ俺の第六感というか、潜在意識というか・・とにかくすごい(※注)シンクロニシティーだ!」「そんな大した事じゃないでしょ?単なる偶然でしょ?」「それを俺は偶然とは思わない!シンクロニシティーだ!」「わかったわ!どっちでもいいから・・じゃ行きましょう一緒に・・オークランドまでね!」「じゃ、悪いけど席とっておいてくれないか?」「パリ⇒オークランドだよ!お客さんがいるのが不思議なくらいのルートだよ!」「・・・・わかった!」
香織はその電話の後、1時間もしない内に陽介の部屋をノックしていた。久しぶりの抱擁はそのまま二人をベッドに運んだ。カーテンは開け放されたままで、夕暮れのパリの日差しをその裸身に浴びて、二人はシーツの谷間をもつれ合った・・「ねぇ、あと2日間どうしようか?」「そうだな、キミとキミを育ててくれたママが、最後にお別れした場所に行ってみる、というのはどう?」「ママと最後にお別れした場所って・・・※MEGEVE(メジェブ)だよ?!」「そうだよね、季節外れだけどさ。でも遊びに行くんじゃないからさ・・」「そうね、ホントの事言えば・・私、ママに最後のご挨拶したいって、今までずっと思い続けて来たの・・」「そうか、そんな風に心に引っかかってたんだ・・じゃ、そうしてキミの心が晴れたら、ママも喜んでくれるんじゃない?それから本当のお母さんを探しにニュージーランドへ行くのなら、それは正しい事でしょ?」「そうね!わかった・・そうしよう!〜結局、いつも陽介が決めるのね、私のスケジュールもね・・」「だって婚約したんだぞ、俺には香織を守る義務があるからなー!」〜陽介は売れない芝居のような台詞を吐いて、間を持たせた。体力的にも限界だったし・・

あくる日、二人はジュネーブ国際空港まで飛び、そこから古いプジョーを借りて約1時間でMEGEVE(メジェブ)に入った。ここの角度から見えるモンブランもまた絶品な景色!しかし、うっとり観ている時間はない。すぐケーブルカーに乗ってゲレンデまで行った・・(この旅行の為に、陽介はパリでディオールの黒いスーツを買ってきた。トラウザーズの調整に時間がなかったので、部屋で適当に香織に計ってもらい、ホテルで借りたガムテープで応急処理をしたのだ。陽介としては・・そんな小さな事はどうでもいい!それより亡くなった香織のママの為に、この黒のスーツを着てその敬虔な心を伝えたかったのだ。香織も黒と紺の糸で織られたベールを被っている。やはりどこから見てもケーブルカーから降り立った二人は、お葬式の帰りにしか見えなかったに違いない)・・ワールドカップで女子の滑降が開催される、そのゲレンデコースはさすがに急で、ママが吹雪の中を転げ落ちて行った様が想像できるようだった。ママと最後に別れたゲレンデまで歩くのは大変だったが、香織にとってそれは苦痛でもなんでもなかった。ただひたすら無言で歩き続けた・・やっとの事でその場所に登りつめて、二人はまず合掌した。そして黙祷をし、、そっと花束を置いた。その瞬間、香織は大声で泣きはじめた。眼にいっぱい涙を浮かべ、そして何かをつぶやいた!・・陽介には、それは聞きとれなかった。
帰りの二人に会話はなかった。時々その山をふり返りながら、明日の滞在地のシャモニーまでのんびりドライブした。宿泊はLa Vallee Blanche Hotel Chamonix-Mont-Blanc(シャモニー モンブラン)にした。シーズンオフなので予約もしていらないし・・伝統的な手塗りの家具や、古いワックスで磨かれた木とインテリアなど、目を見張る美しさを誇るオ’テルだが、今夜の二人にその美しさは何の意味もなさない・・この静かな夜の為に、陽介はケルトに伝わるというアイルランド料理をあえてオーダーした。ワインは赤、ソムリエにまかせ、、二人はそれをグラス1杯ずつ、静かに飲んだだけだった。
部屋に帰ってから少し気分も晴れてきた。(心を込めて、ママのお見送りができた!)その気持ちが香織の人生に1つの段落を落としたのだろう。凛々しい笑顔を浮かべて香織が言った「ありがとう!アナタ!」〜陽介は黙ってうなずいた。そして一人で部屋の外に出て行った。涙を浮かべているのを香織に見られたくなかったのと、ずっと気になっていた会社の事があったのだ・・しかし一方で、香織があの時ゲレンデで、亡きママに・・「ママ!今こんな素敵な人と一緒にいます!この人となら一生やってけると思います。なので先日とうとう結婚の約束をしました・・ママに会って欲しかった!」と、つぶやいていたとは全く知らずに!

※シンクロニシティー:ドイツの心理学者カール・ユングによって提唱された言葉。いくつかの偶然の一致は、単なる偶然ではなく意味を持つ偶然の出来事であり、それによって一種の覚醒、あるいは悟りといった感覚に近いものが得られる現象を意味している。日本でもこれを基盤にした占い(夢おむすび)が、ケータイの公式コンテンツとしてサービスされている。
前のページへ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 次のページへ

 Copyright@2007 ISM incorporated All Rights Reserved. 利用規約お問い合わせ会社概要